筋トレを始めたばかりの方にとって、「どの種目をやるべきか」は大きな悩みのひとつです。
よく耳にする「コンパウンド種目」と「アイソレーション種目」ですが、この2つには明確な違いがあり、目的に応じた使い分けがトレーニングの効果を大きく左右します。
この記事では、それぞれの特徴やメリット・デメリット、効果的な順番や組み合わせ方まで、初心者にもわかりやすく解説します。
コンパウンド種目とは?

コンパウンド種目(compound exercise)とは、複数の関節や筋肉を同時に使う種目のことです。「複合関節運動」とも呼ばれます。
代表的なコンパウンド種目
- ベンチプレス
- スクワット
- デッドリフト
- 懸垂(チンニング) など
メリット
コンパウンド種目の最大の魅力は、一度に多くの筋肉を同時に鍛えられることです。例えばスクワットでは、太もも・お尻・腰・体幹など複数の部位が同時に使われます。
これにより、筋トレの効率が非常に高くなり、短時間でもしっかりと全身に刺激を与えられます。
さらに、コンパウンド種目は高重量を扱えるため、筋肥大や筋力アップに効果的です。
大きな筋肉群を動かすことで成長ホルモンの分泌が促進され、基礎代謝の向上や脂肪燃焼の効率アップにもつながります。
デメリット
一方で、コンパウンド種目にはフォーム習得の難しさという弱点があります。
複数の関節や筋肉が同時に動くため、初心者のうちは正しい動作を身につけるまでに時間がかかり、誤ったフォームで行うとケガのリスクも高まります。
また、多くの筋肉が関与する分、特定の部位だけに負荷を集中させたい場合には不向きです。
たとえば「腕だけを鍛えたい」「肩だけを集中的に刺激したい」といったときには、コンパウンド種目では狙いがボヤけてしまうこともあります。
アイソレーション種目とは?

アイソレーション種目(isolation exercise)は、単一の関節・筋肉に集中して負荷をかける種目です。ピンポイントで筋肉を鍛えたいときに有効です。
代表的なアイソレーション種目
- アームカール(上腕二頭筋)
- サイドレイズ(三角筋)
- レッグエクステンション(大腿四頭筋)
- トライセプスキックバック(上腕三頭筋) など
メリット
アイソレーション種目の最大のメリットは、特定の筋肉をピンポイントで鍛えられることです。
たとえばアームカールでは上腕二頭筋、サイドレイズでは三角筋中部など、狙った部位だけに集中的に負荷をかけることができます。
また、動作が単純なものが多く、フォームが比較的シンプルなので、筋トレ初心者でも取り組みやすい点も大きな魅力です。
コンパウンド種目よりも動作の癖が出にくく、筋肉の動きを意識しやすいため、マインドマッスルコネクション(筋肉への意識)も養いやすくなります。
デメリット
一方で、アイソレーション種目は使われる筋肉が少ないため、トレーニング効率が下がりやすいというデメリットもあります。
1回の動作で関与する筋肉が限られているため、エネルギー消費や全身の筋力アップにはつながりにくく、筋トレ全体の効果としてはやや小さくなりがちです。
また、アイソレーション種目ばかりに偏ると、部位ごとに細かく鍛える必要が出てくるため、1回のトレーニング時間が長くなってしまうという問題もあります。
特に初心者にとっては「何から手をつけていいかわからない」「時間ばかりかかる」と感じる原因になりやすいです。
使い分けのコツ
基本は「コンパウンド → アイソレーション」の順番
筋トレでは、コンパウンド種目を先に、アイソレーション種目を後に行うのが基本です。
理由はシンプルで、トレーニング序盤は体力が最もあるタイミングなので、より多くの筋肉を動員するコンパウンド種目で全身に強い刺激を与えることができるからです。
アイソレーション種目はその後、特定の筋肉を仕上げる・追い込むために行うことで、無駄なく効率的に鍛えることができます。
目的に合わせた選び方
目的 | おすすめの中心種目 | 理由 |
---|---|---|
筋肉を大きくしたい | コンパウンド種目 | 高重量を扱えて筋肥大に効果的 |
特定の部位を強化したい | アイソレーション種目 | 弱点をピンポイントで補強できる |
忙しくて時短したい | コンパウンド種目 | 一度に複数の筋肉を鍛えられる |
フォームを練習したい | アイソレーション種目 | 動作が単純で習得しやすい |
初心者へのおすすめ戦略
初心者はまず、コンパウンド種目を中心に全身の基礎を作ることが大切です。
まだ筋力が弱い段階でアイソレーションばかり行っても、全体的な成長につながりにくいからです。
そのうえで、筋トレを続ける中で「腕が弱い」「肩が発達しにくい」などの課題が見えてきたら、アイソレーション種目を取り入れてバランスを整えるとよいでしょう。
まとめ|目的に合わせて使い分けよう
コンパウンド種目とアイソレーション種目には、それぞれ明確な特徴と役割があります。
- コンパウンド種目は、複数の筋肉を同時に鍛えられ、筋肥大や筋力アップ、代謝向上に効果的。
- アイソレーション種目は、特定の筋肉に集中して刺激を与えることで、弱点補強や仕上げに最適。
筋トレでは、「どの種目をやるか」だけでなく、「どの順番でやるか」も非常に重要です。
基本は、体力があるうちにコンパウンド種目から始め、最後にアイソレーションで狙った部位を追い込むのが効果的な順番です。
初心者のうちは、まずコンパウンド種目を中心に全身を鍛える習慣を作り、徐々にアイソレーション種目を取り入れていくと、無理なく成長を実感できます。
筋トレは、やみくもに行うのではなく、「なぜこの種目を選ぶのか」「どこに効かせたいのか」を考えてメニューを組むことが、遠回りに見えて一番の近道です。